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2018年10月15日歌会記録 題:専門用語

こんばんは、ものういかわうそです! みんなでラーメンを食べた後、一人で晩酌しながら書いてます。

今回は、全員共通の語を詠み込むのではなく、せっかく学生短歌会なので、銘々の専門分野の用語を題にしました。ある用語を文脈からずらすことで面白いことになってほしかったので、テーマ詠ではなく詠み込んでもらいました。なかなか楽しい結果になったと思います。


かっ・せ・い・か・そ・か・み・つ・か・そ・か坂道の警備員からなにか言われた/安錠ほとり

活性、過疎、可塑、過密、過疎、粗密、など、上の句がいろんな風に読めます。
上の句が警備員の発話内容なのか、考え事が警備員の声で中断された様をうたっているのか、2つの読みが可能になるという話になりました。

とりあえず後者の解釈面白いねってことで話が進みました。
わたしは、最初一貫して流れていたはずの思考が警備員の声によって中断され、考え事がバラバラになってしまったことを遡及的に短歌の言葉の上に定着させてるんじゃないかと思いました。

さわらくんはでも、上の句は一字一句きちんと覚えている感じの印象を受けたそうです。あと、「坂道の警備員」という一歩引いた把握が、いきなり思考を中断された主体の把握としてはふさわしくないんじゃないか、みたいなことも言っていました。

あと、「坂道の警備員」って阪大に居るとあの人達のことを思い浮かべるけど、よく分からんのではないか、という意見も出ました。



周りがね するから合わせろ あなたもね
母音調和の ごとくお前も/鶯燕居士


母音調和っていうのは、なんか単語の中で母音が揃ったり、近い唇の形と舌の位置の母音を持つ音節しかつながらない!みたいなルール?程度の理解しかできなかったんですが、この歌自体も母音を意識して作られているようです。
ほとりちゃんが、5音の句は「え」で終わり、7音の句は「お」で終わることを発見しました。母音調和にいまいち踏み込む力量がなく、なかなか申し訳ない感じです。

意味的には、母音調和を同調圧力にたとえているようで面白いです。一首のなかに「あなた」も「お前」も出てきて、ほとりちゃんは複数の人々がそれぞれに圧力をかけあう網目状の関係が見えると言っていました。

あ、あと鶯燕居士氏はあたらしいお友達です! 活躍に期待!!


willing suspension of disbelief
信じてもしょせん宙吊り 君はそれが嘘に聞こえることを知ってる/懶い河獺

一行目は詞書です。
「不信の宙吊り/停止」についてはすぐ出るのでググってください。

今回提出された歌のなかで真っ向から専門用語に対応しているのはこれだけだ、みたいなことを言ってもらいました。でも、概念から実際に吊るされている感じに転換されているのが面白いとも言ってもらえたのでうれしい。ありがとう。

さわらくんがめっちゃ読んでくれて、文字にも起こしてあるんだけど、眠いので飛ばします。



すいゆすいゆ世界に全て入り口があればこの世は楽しかろうに/守嶋牧緒
『スイユ』は文学者のジュネットの著作(文学理論書)です。フランス語で「敷居」という意味だそうです。


2行目はもりしまさんから来た解説です。
現代文学研究をやってる院生として恥ずかしい限りなのですが、ジュネットを読んだことがなくていまいち踏み込めていません。

さいしょ、「推喩」みたいな日本語ありそう!って盛り上がりました。
平仮名にすることで、オノマトペみたいな感じが出るのと、「スイスイ」という響きに加えて「ゆ」という字にはお魚っぽさがあり、泳いでいるイメージが湧くっぽいです。

この場合「世界」とは個々の文学作品の世界を言うのでしょう。そのとき、すべての世界には入り口があるわけではない、というのは「わたし」に対して門戸を閉ざした世界がある。ってな歌意でまとまったかと思います。
「この世」とか「楽しかろうに」という言い回しが芝居の台詞めいていてちょっとどうかしら、という意見も出ました。でも、ある状態を望むときの言い方って難しいですよね。



さて、今日はこのへんで。次回はもーっと楽しくなるといいね!
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2018/6/1の歌会記録

今日は2018年の6月22日ですが、四日前に近畿地方で大きな地震がありました。
大阪大学のある豊中市、吹田市、箕面市も震度5弱以上の強い揺れを受け、中でも吹田キャンパスでは建物や機器などに大きな被害があったと聞きました。私は当日の午後に豊中、吹田の両キャンパスに出向きました。また昨日から授業を受け始めましたが、個人の印象として教職員の方々も多くの学生も校舎も、平常通り落ち着いて機能していると感じました。
今日はじめて言葉を交わした中国からの留学生が「きのうまでほんとうにおそろしくて学校なんて来たくなかった。実家は(恐らくは大陸の、地震が起こりにくい)安全なところにあるから、初めてほんとうに生命の心配をしたし、家族もすごく心配している」と私に教えてくれました。
離れた場所でこちらの地震を心配してくれる方は、報道と知人本人の声などからしか状況をつかめないことが多いと思います。
私はたんなる大阪北部の住民で、私の言うことは大きなとくに信頼性や価値をもちませんが「私のみとめうる限り、大阪大学は普段通りに過ごすことができる状況にある」と伝えることは彼女の家族のような方々に、大切な誰かのまわりは今どんなふうであるか知る助けのひとつになるのではないかと思いました。
地震の話は以上でおわりです。 短歌会とほとんど関係のないことを長々と失礼しました。
以下が本題です。

6/1(金)17:00より阪大短歌の歌会を行いました。
司会:小川優
参加者:安錠ほとり、武田寛明(新入会員!)、懶い河獺、山田誠久、(渡邉瑛介)


【自由詠】

花瓶みたくそんなところで立たないであーって開けてあーって言って/安錠ほとり

上の句、下の句それぞれがある人への命令形のかたちをとっている。「花瓶みたく」の比喩からどんな立ち姿が思い浮かぶかを話しました。直立のイメージ・不動のイメージ・片隅のイメージ・単なる容れ物のイメージ・それと反対にうつくしい装飾品であるイメージ。


ビニールの袋のように快活に夏の野菜を買いに行こうよ/小川優

「ビニール袋」「夏野菜」ではなく「ビニールの袋」「夏の野菜」ということばが使われている歌ですが、どのような効果が出ているかという話をしました。
たとえば「夏野菜」だととうもろこしやズッキーニなど夏が旬の野菜が思い浮かぶけれど「夏の野菜」というと通年店頭に、並ぶような野菜たちも夏の空気を帯びているようにイメージを広げてゆけるという意見が出ました。


山脈を失ひし猿ひとの海に厚き化粧の美醜を知らず/武田寛明

今回一番読み方がばらついた歌だったと思います。どれを比喩とするか、その解釈をどうするかという分岐が多いため色々な意見が出ました。特に、「猿」をそのまま動物の猿とするかひとの比喩とするかとその解釈が大きなポイントだったように思われます。


菜箸を口にいれれば頼りなくロックンロールの鳴らない日々は/山田誠久

菜箸は太さはふつうの箸と変わらないのに、その長さゆえか口にふくむと物足りないような、頼りない感じがする。それが体感としてよく分かりました。ドラムのスティックの太さやロックンロール自体のの力強さと並べることでロックンロールを手放した日々の淡さのようなものを表しているという意見がありました。


【鑑賞の部】
他作の短詩作品を持ち寄ってみんなで感想を話しました。作品と作者名のみ記載します。

田(マリオカートの4人対戦で分割される液晶画面)
『 田 』 谷口泰星 #うたの日 #tanka

雪が降るといえば冗談になる土地でわたしは冗談が好きだった/濱田友郎

ジャージーの汗滲むボール横抱きに吾駆けぬけよ吾の男よ/佐佐木幸綱

無頼たれ されどワイシャツ脱ぐときのむざむざと満身創痍のひとり/佐佐木幸綱

うつくしいとこにいたはったらええわ/久保田紺

春風や十才ちがいの初担任/高松将吾

この後安錠さん、武田くんと三人で山木礼子『目覚めればあしたは』の連作鑑賞も行いました。
歌会ありがとうございました。☆当会はほとんど随時歌会見学者・参加者を受け付けていると思われます。入会の意志がなくても構いません。興味のある方はぜひメールTwitterなどでコンタクトしてみて下さいね。

(記:小川 優)

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4月26日歌会

こんにちは、歌会記録を迅速にアップすることで有名な河獺です♡
なんと、今日の歌は全員非公開!!
たくさんの人が歌を出してくれるような人間になれるように精進いたしますね……。

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4月11日折り句歌会

こんにちは、懶い河獺です。新学期初回の担当を仰せつかりました。新入生の方も来てくれ、せっかくの新歓歌会なのに折り句という面倒な題を出してしまい、歌が集まらず反省しています(ゝω・) テヘペロ
自由詠も一首ありましたが非公開です。出た意見を簡単にまとめました。


本日のテーマ:折り句

本棚の下の段どのノートにも古代遺跡が描かれている / 安錠ほとり

「ほしのこえ」が折り込まれて?います。

・古代遺跡と「星の声」という空や天文学のイメージがマッチしている。
・「段どの」のところが無理している←→古代遺跡という語の重たさと釣り合う ……好みの問題かも。
・ノートの落書きのこと/ジャポニカとかの表紙のこと/ただの落書き、や過去に書かれたことのすべてを古代遺跡と捉えている
・パッと見て「描かれている」と認識したのか、描かれていることを知っているのか。
・5音の単語じゃなくて、2つの単語をつなげたものを折り込んでいるのは折り句としてもったいないのではないか。



待つだけの時間に辞書の末尾からンジャメナなどの事実を拾う / 懶い河獺  

「マジ卍」が折り込まれて?います。

・好意的に読めば「ンから始まる単語があるという事実を知った」という歌意になる。「など」は他のンから始まる言葉。「んとす」とか」。(しりとり界では有名らしい)。
・マとジとンで頭韻を踏んでる。
・「言葉を拾う」なら分かるが「事実を拾う」という言い方が不自然。不自然なコロケーションを活かした歌もあるが、この場合は無駄な負荷がかかる。
・ンから始めるのは難しいけど使ってやったぞ、という作者の意図が見える。
・歌の内容は真面目なのに、折り句が「マジ卍」という面白さ。全く違う世界が出てくる驚きがある。


皆さん時間がない中参加してくださってありがとうございました!

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11/16 歌会

こんばんは。佐原です。
いつぞやの歌会記録を書きます。軽めに書きます。ちなみに俳句もオッケーにしました。司会がルールを決めてよいので。

題詠「花」です。ちなみに好きな花はトケイソウです。

夜の間にすべての花が盗まれて青いバケツのその凄まじさ/佐原キオ

誰の花が盗まれたの?→学校、花屋 花屋をイメージして書きました。ただ、「花屋、青いバケツ使ってるか?」と言われて、考えるとまあ黒っぽいかもしれない。

おとうとの背丈に負けり稲の花/小川優

「おとうと」に背丈が負けたのは「わたし」なのか「稲」なのかがわからなかったですね。いずれにせよ白米で「おとうと」がすくすく育ったのかな、と思いました。

自由詠

ピザを食べる人らを乗せてヨドバシのエスカーレーター無限降下す/渡邉瑛介

「エスカーレーター」は誤植だったらしいんですが、鈴木さんと「こっちの方がいいよね」って話し合いました。ヨドバシのエスカレーターって折りたたまれている感じがして長さを感じないんじゃないか、その点地方のヤマダ電機のエスカレーター長いよね、みたいな話をしました。

温かな背骨をなぞる宵の春/小川優

「そうですね」という句で、なんというか、目を瞠るような飛躍がないかなあという句だと言いあいました。「背骨」の持ち主は男性かなと思いました。ベッド内のできごとで読まれていたと思います。

平成29年もあと一か月ですね、信じたくありません。

プロフィール

阪大短歌会

Author:阪大短歌会
大阪大学の短歌サークルです。
メール:handai.tanka@gmail.com
twitterアカウント:handai_tanka

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